6月発売予定のCD | サイケデリック漂流記

6月発売予定のCD

サンデイ・ファニーズ (生産限定紙ジャケット仕様)
サンデイ・ファニーズ
サンデイ・ファニーズ (生産限定紙ジャケット仕様)

Sunday Funniesはデトロイト出身の4人組。本作はAndrew Oldhamのプロデュースのもと、Motown傘下のRare Earthレーベルから1971年に発表されたデビュー作です(アルバムは翌年にもう一枚リリース)。

黒っぽいファンキーチューンと、ポップサイケ風味のソフトな曲、ハモンドオルガンをフィーチャーしたプロコルハルム~ヴァニラファッジ系統のアートロックナンバーなんかが入り混じる。おそらく、オリジナル発売時には、もはや時代遅れとなっていた音ではないでしょうか。でも、「あまのじゃく」なファンには「3年遅れてきたサイケアルバム」みたいなのも、きっと美味しいネタのはず。ちなみに、Pebbles収録の"A Pindaric Ode"のSunday Funniesとは別バンドです。



ワン・マンズ・クイーン・イズ・アナザー・マンズ・スウィート・ホッグ
ウエイト
ワン・マンズ・クイーン・イズ・アナザー・マンズ・スウィート・ホッグ

西海岸にも同名グループがありますが、こちらのWeightはNY出身?の4人組。"One Man's Queen Is Another Man's Sweat Hog"は、1970年にAvco Embassyからリリースされた唯一のアルバムです。

バンド名や一部の楽曲からするとThe Bandを意識したルーツロックを指向しているようですが、60年代西海岸サイケデリアからの影響(というかモロ引用)、たとえばデッドの"Born Cross-Eyed"そっくりなフレーズが飛び出してきたり、QMSやらCountry Joeを思わせるギターやボーカルワーク、ジャム演奏が登場したりするので油断できません。こちらもハモンドオルガン入り。



The Beat of the Earth
The Beat of the Earth
The Beat of the Earth

このあと"Electronic Hole" (1970)、"Relatively Clean Rivers" (1976)へとつながる、Phil Pearlmanによるサイケプロジェクトの出発点にしてサイケ基本アイテムのひとつ、"The Beat of the Earth" (1967)。以前Radioactiveから非正規にCD再発されていましたが、今回は新規リマスターによる初の正規リイシューです(詳細ライナー、インタビュー、レアな写真入りのブックレット付属)。オリジナルはLPの両サイドに20分強の長尺曲が1曲ずつという構成で、ドローン系まったりサイケジャムが堪能できます。



Purple Image
Purple Image
Purple Image

以前ヘヴィサイケ特集で取り上げたことがある、クリーヴランド出身の黒人7人組(うちひとりは女性)。本作は、TradewindsのAnders & Ponciaによるレーベル、Map Cityから1970年にリリースされた唯一のアルバムです。

いわゆる「黒人ヘヴィサイケファンク」系では、初期Funkadelicも真っ青な強力盤。ソフトなソウルバラードもありますが、ファズ&ワウまみれのジミヘンフォロワーなギターが活躍する曲がエグい。ラストの15分に及ぶ長尺ジャムナンバーは聴きものです。サイケなエフェクトも満載。こちらも新規リマスターによる初の正規CD再発です(詳細ライナー、レアな写真入りのブックレット付属)。